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かぶれ(接触性皮膚炎)

かぶれ(接触性皮膚炎)|二子玉川駅徒歩3分|土日診療の皮膚科・美容皮膚科|二子玉川皮ふ科

かぶれ(接触性皮膚炎)

かぶれ(接触性皮膚炎)とは

かぶれ(接触性皮膚炎)

「かぶれ」は、外的物質の刺激性やその物質とのアレルギー反応により、接触した部位に一致して赤くなったり、かゆみなどの症状が出てくる皮膚疾患です。
その原因により、外的物質の毒性により生じる「刺激性接触皮膚炎」と、アレルギー機序で生じる「アレルギー性接触皮膚炎」に大きく分けられます。

刺激性接触皮膚炎

接触した外的異物そのものの刺激性、毒性により角質細胞が障害され、炎症反応が引き起こされるものであり、誰にでも、初めて接触する場合でも起こります。
最近では新型コロナウイルスの影響などもあり、手洗いや消毒を行う機会が多いと思います。
こういった頻回の手洗いや消毒を行っていることが原因で皮膚のバリア機能が低下しているケースでは、毒性の低い物質(石鹸、シャンプーなど)でも炎症が起きることがあります。

アレルギー性接触皮膚炎

アレルギーの原因となる物質をアレルゲンといい、良く知られているハウスダストやダニ、花粉などをはじめ、世の中には多くのアレルゲンが存在します。このアレルゲンが体内に入ると、異物とみなされ、体内から排除しようとします。
この時に免疫機構が働き、『IgE抗体』と呼ばれるものが作られます。(この状態が『感作』といいます。)
一度感作が成立すると、再びアレルゲンが体内に侵入してくると、以前に作られていたIgE抗体がくっつき、炎症を起こす様々な物質が放出され、アレルギー症状がでます。(花粉症の方は良くご存じかと思います。)

したがって、この反応の特徴として以下などが挙げられます。

  1. 初回の接触では起こらないこと
  2. 原因物質に感作された特定の人にしか起こらないこと
  3. 一度感作されるとわずかな抗原でも発症すること

かぶれの原因

刺激性接触皮膚炎は、刺激物が許容範囲を超えて接触すると、どなたでも発症する可能性があります。中には、日用品が刺激物になることもあり、以下は特に多いシチュエーションです。

刺激性接触皮膚炎の場合

  • 強い酸性・アルカリ性の化学物質(灯油など)
  • 洗剤やせっけん、クリーニング溶剤など

一方、アレルギー性接触皮膚炎は特定のアレルギーのある人のみが、微量の原因物質に触れることで引き起こされます。

アレルギー性接触皮膚炎の場合

  • アクセサリーなどの金属類
  • 植物や動物
  • 医薬品(塗り薬や湿布など)や接着剤の成分
  • 繊維やプラスチック製品に用いられるホルムアルデヒドや着色剤
  • 紫外線吸収剤や抗菌剤・消毒液など

上記は、アレルギー性接触皮膚炎を引き起こす可能性があるといわれています。
中にはアレルギーの原因物質に気づかず使用を続け、皮膚炎が長期間にわたって持続してします患者さまもいらっしゃいますので、注意が必要です。

かぶれの症状

接触皮膚炎は刺激物やアレルギーの原因物質に触れた部位に一致して、以下のような症状を感じます。

  • かゆみやヒリヒリとした痛みを感じる
  • 赤みや腫れがみられる、ブツブツがみられる
  • 水ぶくれができる
  • 炎症がひどく皮がむける、患部がジュクジュクすることもあります

かぶれの検査・診断

まず疑わしい原因物質や刺激物質を見つけ出すことが必要となります。
患者さまが日常生活において触れる生活用品や生活習慣、発症した時期、発症した部位などを問診で確認し、必要に応じてパッチテストを実施して原因となる物質を特定します。
パッチテストとはアレルギーの原因と考えられる物質を患者さまの皮膚に48時間貼布して、貼布後48時間、72時間、1週間後にアレルギー反応を確認する検査です。
貼布する原因物質の量や濃さ、接触させる時間などが結果に影響するため、皮膚科の専門医への受診を推奨します。
当院ではパッチテストを行っておりませんのでご注意ください。

当院の治療

まず疑わしい原因物質や刺激物質を取り除くことが重要です。
症状を抑えるためにステロイド外用薬を塗って治療を行います。
かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬の内服を追加し、重症例ではステロイドの内服薬を処方する場合もあります。