円形脱毛症
円形脱毛症
円形脱毛症
頭髪の一部、もしくは複数箇所で円形に脱毛する疾患です。
一般的に10円玉程度の脱毛というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、頭部全体に広がるものや、まゆ毛やまつ毛、体毛などに及ぶ重度のものまでタイプがあります。
発症の原因はわからないことが多いですが、アトピー性皮膚炎や膠原病、甲状腺疾患などに合併する例もあります。
また、治療によって脱毛部の毛髪が完全に生えても、再発することも多々ありますので、皮膚科への定期的な通院をお勧めします。
円形脱毛症の原因は様々な理由が考えられます。現在、有力な原因として以下が考えられます。
脱毛斑の多くは2~3cm程度の円形ないし卵円形で、単発で出る場合や多発したり、頭部のみならず毛が生えているあらゆる部位に生じたりすることもあります。
通常自覚症状はないですが、脱毛する前に軽いかゆみや違和感を伴うこともあります。
重症例では、頭部全体が抜けたり、眉毛、睫毛、髭、その他全身のあらゆる種類の毛が抜けたりします。
視診・触診による頭皮の状態の確認や毛や毛根の形などを観察し診断します。
通常、健康な毛根はボウルのように丸い形をしていますが、円形脱毛症で毛根が傷ついている場合は、その部分が先細りになっているため、重要な判断基準となります。
また、血液検査などを行い、以下のような他疾患が隠れている可能性もあります。
その場合、原因疾患を治療しなければ、脱毛症状の根本的な解決に至りません。
根治に至る治療法はまだ確立されていませんが、現在の治療法として、脱毛斑に炎症や免疫機能を抑えるステロイドを外用したり、場合によってはステロイドを局所注射したりします。また育毛を促す外用薬やセファランチンやグリチルリチンなどの内服薬を処方する場合もあります。
他に、液体窒素などを脱毛斑に当て発毛を促す「冷却療法」、紫外線を当てる「紫外線療法」などがあります。
治療には時間がかかるケースや再発する例もあり、広範囲に広がりなかなか隠せない場合はウイッグの使用もお勧めします。