保存的治療
深爪が原因であることが多いため、症状が軽い場合は、爪の切り方を指導し改善を図ります。
もし炎症を伴っている場合は抗生剤の内服や外用薬を処方することもあります。
- テーピング法
- テープで爪の食い込んでいる部分の皮膚を引っ張り、痛みを軽減します。患者さまご自身でできる簡便な方法です。
- コットンパッキング法
- コットンは少しずつつめて隙間を広げてから追加するように処置します。毎日交換して少しずつコットンの量を増やし爪の端を持ち上げるよう治療を進めます。
- ガター法
- 爪が皮膚と接しないように爪にチューブをかぶせる方法です。チューブが外れないように接着剤で固定します。
爪の矯正治療
当院では巻き爪リフトと巻き爪マイスターを採用しています。どちらも自由診療となります。保険診療ではございませんのでご注意ください。
- 巻き爪リフト
- 痛みもなく簡単に装着できます。通常ワイヤーは爪に穴をあけますが、当院では穴をあけずにクリップでワイヤーを固定する方法で行います。爪に穴をあけないため比較的短い爪でも行うことができます。2~3カ月ごとの通院で徐々に爪の変形を矯正します。治療期間は変形の度合いや爪の硬さによりますが6カ月~1年を目安と考えていただくと良いかと思います。
- 副作用や装着時の違和感はあまりないですが、クリップ部分が金属ですので重いものを落とすと爪が割れることがあります。
- 巻き爪マイスター
- 痛みがほとんどなく装着できます。巻き爪マイスターは超弾性合金ワイヤーの弾性力によって巻き爪が矯正される器具です。矯正効果が高いですが、爪の両端にフックをひっかけるため、重度の巻き爪や爪が短い場合などはできないこともあります。
- 巻き爪リフトと同様に副作用や装着時の違和感はあまりないですが、フック部分とワイヤー部分が固いため重いものを落とすと爪が割れることがあります。
外科的治療
炎症を起こして化膿し、肉芽の盛り上がりがある場合などは手術治療になります。
当院では日帰り手術が可能です。手術時間は麻酔も含めて約30分程度が目安となります。
爪縁切除
症状が軽い場合や初めて炎症を起こした場合は爪の切除のみ行います。
【手順】
- ブロック麻酔を行います。
- マーキングを行い、切除する爪を周囲から剥がします
- ハサミで食い込んだ爪の部分に縦に割を入れます。
- 食い込んだ爪を抜き取ります。
- 洗浄後、軟膏を塗って包帯で圧迫し終了になります。
切除した部分は時間経過とともに爪が生えてきますので、2~3カ月後に再発がみられないか確認のため受診を推奨します。
当日は濡らさないでください。シャワーは翌日から可能です。